142. じゃ、またね - 2022.1.17
里奈さんと最後に会ったのは、2019年の11月に、猫舌堂のブレインストーミングのような小さな集まりが都内であり、その帰り道。わたしのほうが乗り換えのため先に電車を降りることになり、里奈さんは、もう何駅か先の、宿泊先がある駅まで乗り続けていました。
まさかその数か月後のコロナなんて夢にも思わなかったころで、次にどこで会えるのかわからなかったけど(わたしは Team ACC ではないため)、まあ遅くとも翌年の JCF には、という感じで、「じゃ、またね」と笑ってお互い軽く手を振りました。
はじめて会ったときのことは、よく覚えていなくて、たしか 2017年の日本橋の JCF で、はまさんとわたしが話しているとき、近くにいた、Cute というか Pop な感じの、ジーンズ似合う子が、(飲むの好きなんでしょ?)というしぐさをして(手をジョッキ持つ感じのまま、小指と親指をたてて上にあげて)、はまさんやわたしをからかって、盛り上がりました(なんでそんな話をされたのかも、正直、忘れてしまいました)。
Facebookでは、コロナの前、わたしが海外出張いくとき、行きの空港で写真を up すると、だいたい、いつも Have a nice flight! と一言コメントくれました。
また、写真にもすぐ like をくれて、よくみてくれて、嬉しかったです。
わたしに対してだけではないと思いますが、ご自身の体調が辛そうななかでも、「自分も、そこにおでかけしたかのように、みなさんの写真をみて楽しんでいます」という里奈さんの近況シェアでのコメントがあり、本当に前向きで、あきらめないで、すごいなと思いました。
御加減は、だんだんと、なかなか難しい状況へと変化があったとは、聞き及んでおりました。それでも、自分らしく、ということを諦めず、また、ご家族のご献身のなかで、走り切った、里奈さん。よく耐えた、と思います(ご家族も里奈さんと同じようにお辛い時期がおありでいらっしゃったと思います)。
里奈さんの本が出版されたときに、拝読して、最後のほうに「本当は、がんになりたくなかった」という趣旨の記述を読んで、ものすごく共感しました。
正直、わたしも、がんになって良かったことなんか何もないと思っていた時期が長く、それが活字になったこと、そして、やっぱりそうだよね、と読みながら涙がとまらなかったことは、今でも鮮明に思い出すことができます。
FB のなかの里奈さんに、わたしがその旨をお伝えしたところ、「ほぼ当初の連載のままだけど、その一文は、実は今回、本になって追加したところだったので、嬉しい」という趣旨のご返信をいただき、わたしも嬉しかったです。
サバイバーシップ...。キャンサーギフト...。でも本当は、病気にならなければ、よかった。なにも好き好んで、病気には、ならない。
御本人も思い切って書かれたし、また、編集の視点からも、そのまま掲載もして頂いたことは、編集のかたと著者のかたの相互の信頼があってこそ、と拝見しました。その点も、嬉しく感じました。
...ゆっくり休んで、と思いましたが、むしろ逆に、空に羽ばたき、行きたくても行けなかったところや、会いたくても会えなかったひとたちに、雲を突き抜けて会いに行くのでしょう。
Have a nice flight!
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